PowerBook DUO230は1992年秋、アップル製品中、最小・最軽量かつ高機能・高速なノートPCとして世界同時発表されたノートPCです。最大の特長はムダな物を極限までそぎ落としたアップル史上最軽量の(2003年12月現在!)1.9kgのボディ。そして美しいデザイン。そこに当時まだメインストリームだったMacintosh II ciより高速なモトローラ製MC608030の33MHzCPUを搭載。まさにデスクトップ形パソコンをしのぐ性能を発揮しました。もしも機能を追加するのであれば、ボディ背面に設けられたDUOポートが威力を発揮。持ち運びに適した小形の外部ポート拡張パーツ「Dock」が各社から発売され、そのDUOの活躍をサポートします。会社に帰ったDUOを待つのはデスクトップ形のDUO DOCK。USBでシンクロ?野暮なことはしないDUOソリューションはDUOそのものがメイン機なのだから、DUO DOCKのマグネシウムフレームのレールに合わせて本体ごとドッキング。これで外部のビデオ回路やSCSIにも繋がって高性能デスクトップ機に変身を遂げる・・・。モバイルなんて浮ついた言葉なんて無い時代の「全く新しいパーソナルコンピュータ」それがDUO230なのです。(参考価格:PowerBook DUO230 4MBRAM 80MBHD 528,000円)
■呉風のDUO歴 現在私の所有するDUOは230ですが、これを手に入れるまでにはいろいろ経歴がありました。まずMacTreeの売り買い掲示板で知り合った方から売買ついでに数千円で230を譲ってもらいました。ジャンクということだったので「どんなんかなー」とチェックしたら、どうもDockとのコネクタ周りと電源周辺が駄目っぽいです。ならばと230のマザーボードだけを売り買い掲示板で手に入れて移植。無事動作しました。 DUOのデザインの良さが気に入ってしまい「やっぱ使うならカラーだよね」とばかりに今度は280cを購入。(本当はDUO最速といわれるモノクロ版280が欲しかったんですがいかんぜんタマが少ないんです)モトローラ製MC68040は流石に速く、アプリケーションもサクサク動きますが、ここで疑問が沸いてきます。確かに速くて液晶もTFTで綺麗なんですが、液晶の蓋は分厚いし、モニタが大きくなった分オリジナルのデザインが崩れてしまっています。重量も重くなりDUOらしくないのではないかと・・・結果即売却して現在に至ります。
■DUOのプロダクトデザイン DUOのボディは全てプラスチック製です。かといってパキっとしたものではなく、すこし柔軟性があります。縁にはアクセントになっているモール状のものがありますが、これは更に柔らかいプラスチックで、ボディの上下の隙間を埋めるためにあります。そのデザインは丸と直線で構成され、ムダな部分が見あたりません。液晶部分とボディを繋げるヒンジのパーツは同じ高さで、DUO畳んだ姿はまさに「本」。その厚みも薄すぎず厚すぎずでそのプラスチックの触感と相まってじつに気持ちいいです。
■ちょっと改造・・・ DUOシリーズの短所としてよく挙げられるのがキーボードのタッチの悪さです。何か段ボール箱の上に並んだキーボードを打っているみたいで、どうもキーボード裏の金属板の剛性が低くいのが影響しているようです。但しキーボードもモデルチェンジ毎に進化しており、パーツの共有化が顕著なDUOシリーズではキーボードごと新しくしてしまうのが定番メニューとなっています。 というわけで私のDUOにはTypeEキーボードを装着しています。(TypeFまであるようだ)それも英語版のASCII配列です。キーボード上にはもちろん日本語表記がありませんからアルファベットだけのスッキリとしたもので、DUOのオリジナルデザインに近いと言ってしまいましょう!(w これだけでも液晶部を持ち上げた時「ニヤッ」としてしまいますね 他にはRAMを8MB増設して12MBとなっています。
■今でも使えるのかDUO230 はっきり言って単体では使い物になりません ><! 今はPCはネットワークに繋がらないとどうしようもないですからねえ・・・(汗 せめてイーサネットに接続するためのDockがあればメール端末ぐらいには使えるかもしれません。もちろん新品なんてありませんから、中古やオークションでマメに探すしか方法はありません。それでもフロッピードライブ(もちろん外付け)を使えばのんびりワープロを楽しむというのもいいかもしれません・・・って、楽しめない? 一番いいのは、アップルの歴史としてコレクションしておく。時々引っ張り出してはその美しいデザインを堪能、電源を入れ起動音に聴き惚れ、古いOSのインターフェイスに舌鼓を打つ。これぞ現代的DUOの楽しみ方でしょう。
■伝説となったDUO DUOシリーズは1995年に登場したPPC搭載2300c/100で終焉を迎えます。CPUはPowerPC化され、HDはIDEタイプの1.1GB、トレードマークのトラックボールはAppleトラックパッドに変更されました。(後にユーザーの要望でトラックボールに変更できるオプションも登場。DUOユーザーってこだわりますねえ)反面液晶のカラー化に伴い液晶部分の厚みが増して、重量は2.2kgと重くなりました。但し、ボトム部分の筐体は共通で、なんと初代DUO200シリーズからのアップグレードキットも出たのです。それもロジックボードのみの供給で!すなわちモニタもHDもそのままでPowerPC化できたわけです。すごいぞアップル! しかし時はWindows95登場の年。Windows搭載小形ノートパソコン登場も秒読み段階です。このモデルを最期にDUOシリーズは消滅して、1997年サブノートと呼ばれるPowerBook2400シリーズ(日本IBMとの共同開発)に後が引き継がれることになります。 現在アップルの製品ラインアップには2kgを切ったようなノートPCはありません。アップルの戦略を大胆予想しても出てきそうにありません。そういう意味でも「アップル史上最軽量のノートPC」の称号は永遠にDUO230のものといえるのです。